*掲載面の案内は前文の後に/ニュースの背景 より詳しく
新聞が苦手な理由の一つとして、よく聞かれるのが「記事を読んでも難しくて分からない」という声です。特に1面に掲載されている政治や経済、国際関連などの記事に、そうした印象を持つ人が少なくないようです。
1面は重要性の高いニュースを中心につくられますが、紙面に限りがあるため、事実関係やポイントを、かなり絞って伝えています。このため、1面の記事だけ読んでも、ニュースの背景をある程度知っていないと、内容がすんなりと理解できにくいことがあるのは否定できません。
そうしたニュースの理解を助けるのが関連記事です。北海道新聞の場合、記事の前文(第1段落)の終わりに(関連記事○○面)と入っているのがそれです。大きなニュースになればなるほど、こうした関連記事を掲載してニュースの背景を説明したり、各方面への影響を分析したりして、ニュースをいろいろな角度から理解してもらう工夫をしています。
2、3面や社会面に掲載されているニュースでも、別の面に関連記事を掲載しているケースも多いのは同様の理由からです。
「新聞記事は難しい」という声がある一方、「テレビのニュースなら分かりやすいのに」といった指摘も、よく聞かれます。
テレビが分かりやすいと感じられるのは、読まなくとも話し言葉で耳から入るためです。加えて、情報量そのものが少なく、その分よく分かった感じがするのです。
テレビのニュースは時間が限られているため、ニュースの数も情報量も絞られています。1本当たりの情報量は新聞の前文と、せいぜい次の2段落目くらいの分量です。
新聞の情報量とでは大きな差があり、まとまった形で情報を入手するには新聞が勝ります。
前日のテレビニュースで関心を持った出来事を頭に入れておき、翌日、新聞で同じニュースを探して深く読み込む習慣をつければ、より頭に入りやすくなるでしょう。こうした読み方も新聞記事に早く慣れる手かもしれません。
『道新読み方ガイド』(2014年11月17日 北海道新聞朝刊「道新ぷらす」コーナーより転載)